AI時代に突入後のイシバシの技術工は?

千葉県習志野市に拠点を構えております株式会社イシバシでは、10代、20代の技術工が溶接や旋盤などで日々腕を磨いています。

ここ数年の話題に「AI」が多くなりました。実際、昨年は海外の大手証券会社のディーラーの仕事がAIに取って代わり、大規模リストラをしたといったニュースがありました。

予測のひとつには、今後10年で現在ある職業の半数はAIに変わるであろうという話もあります。溶接の世界ではご存知のように自動車部品などは、ロボットが溶接、組み立てをし、ほぼ無人の工場も現在あります。こちらにAIを導入することで、ロボット自身が学習し、より効率的で、精度の高い製品を製作できるであろうと言われています。

では、今後大手メーカーがより大きくなり、弊社のような中小企業は注文が減り、技術工は必要なくなるかと言うと、そういった可能性は低いといえます。

イシバシが製作しているステンレス部品とそれらを組み合わせたユニット化装置は、小麦粉などを扱う産業機械メーカー様、プラントメーカー様、または医療機器メーカー様など、工場向けの大型製品となります。これらは自動車と違い、大量生産はせず、また工場ごとに大きさなどの仕様もバラバラとなります。溶接も大きさ、厚みなどで熱の変化を計算に入れて製作します。そして食品向けの機械は衛生に特に注意を払うため、鏡面仕上げなどを必要とします。

このような条件を全て揃えるために、様々なロボットを入れAIに学習させなければいけませんが、大量生産ならば導入費用に見合うとしても、小ロット多品種生産では見合うことはありません。また、人の手の細かい感覚を再現することはまだ難しいと言われています。

さらにイシバシではベテランが若手に技術を伝えていき、日々様々な製品を製作することで、全体の技術力が向上していきます。このようなことから、100年後はわかりませんが、10年、20年先も変わらずステンレス製品を製作し、AIに負けない技術工を育てています。